【インターネットガバナンス研究会】
第5回「インターネットガバナンス研究会」開催

総務省の坂巻政明氏
総務省の坂巻政明氏
 日経デジタルコアは10月25日に「インターネットガバナンス研究会」(第5回)を開催した。11月にチュニジア・チュニスで開かれる「世界情報社会サミット」(WSIS)第二フェーズでは、インターネットの国際的な管理体制、すなわちインターネットガバナンスについての議論をどう結論づけるかがひとつの焦点になる。国連インターネットガバナンスワーキンググループ(WGIG)のメンバーでもある総務省の坂巻政明国際政策課長を迎え、議論の現状と見通しを聞いた。さらに、当研究会の主査である富士通の加藤幹之氏が補足とコメントを述べた後、参加者と意見を交換した。

坂巻氏の講演から

 2003年にスイス・ジュネーブで開催されたWSISの第一フェーズでは、今後の情報社会を構築していく上での基本理念・指針となる基本宣言及び行動計画を採択した。インターネットガバナンスも議論されたが、これについては今年11月、チュニジア・チュニスで開催される第二フェーズへ持ち越しとなった。
 この間国連はWGIGを設置して議論を重ね、今年6月に最終報告書を発表した。報告書では、インターネットガバナンスは単に技術面や制度面に限らず、より広い視野で捉えるべきであると定義した上で、政府、民間企業、市民など、全ての利害関係者(ステークホルダー)が幅広く議論できる「フォーラム」の設置を提言している。そして注目の「誰が、どのようにインターネットを管理するのか」については、そのフォーラムの位置づけを含めて4つのモデルを提示したにとどまった。
 9月に第3回のWSIS準備会合がジュネーブで開かれたが、ここでは話がまとまらず、本会議直前の調整に結論を委ねることになった。ICANN(Internet Corporation For Assigned Names and Numbers)を中心とした現状の管理体制を大きく変える必要はない、とする米国を中心としたグループ、政府の関与を高めた新たなモデルが必要とするEUを中心としたグループ、さらに国連の指揮下でインターネットが管理されるべきと主張する途上国を中心としたグループ、日本、加、豪、シンガポール、アルゼンチン等10カ国の、「フォーラム」の設置には理解を示し、現状をベースに漸進的に改善を図っていくべきだとするグループに分かれる。インターネットが民間主導でここまで発展してきたこと、すでに重要なインフラになりつつあることなどを十分に考慮しなければいけないだろう。

加藤氏のコメント、ディスカッションから

主査の加藤幹之氏
主査の加藤幹之氏
 この研究会の主査である富士通の加藤幹之経営執行役は、この議論がWSISの本会議、そしてその直前の調整でまとまるとは考えにくい、と述べ、「このままではインターネットが分断されてしまうような最悪のケースも全くないとは言えないのでは」と懸念を示した。
 これに対し坂巻氏は、「今のところは本会議の議論がどうなるか未知数だ。個人的な予想だが、完全に合意する、あるいは逆に全くもの別れに終わる、ということではなく、皆が納得できる原則と優先事項を確認してその後の議論はフォーラムに委ねる、というような選択がなされる可能性もあるのではないか」と述べた。

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2005-11-11 15:15

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