2008-4-28
【ネット時評 : 中村 伊知哉(慶應義塾大学)】
ネット有害情報規制法案に反対する
インターネットやケータイの有害情報から青少年を守る。そのための法案が与野党で議論されている。青少年保護という目的は美しい。だが、手段を間違えるととんでもないことになる。中でも自民党青少年特別委員会が審議している案は、ネット空間にガソリンをまいて火をつけるようなもので、その空間はきれいで安全になるかもしれないが、そこには誰も住まなくなり、かつ、悪者は海外や地下に潜る。青少年を守るためには、企業の対応強化、技術開発や教育など、ほかにすべきことがある。
2008-4-28 カテゴリー : ネット時評 , 中村 伊知哉(慶應義塾大学)
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2008-2-12
【ネット時評 : 中村 伊知哉(慶應義塾大学)】
通信・放送融合加速し脱・後進国目指せ
雨のミラノ。國領二郎慶應義塾大学教授と一緒だ。昨年に続いて、IPTVの調査に来た。欧州では通信回線による放送番組の伝送サービスが進んでいる。動きの鈍い日本との差は開くばかりだ。
2008-2-12 カテゴリー : ネット時評 , 中村 伊知哉(慶應義塾大学)
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2006-3-23
【ネット時評 : 中村 伊知哉(慶應義塾大学)】
通信・放送融合 タブー廃しチャンスに変えよ
AT&Tが地域通信大手のベルサウスを買収するという。アメリカ通信業界はAT&T、ベライゾンの2強時代に突入する。ソフトバンクがボーダフォン日本法人を買収するという。日本は3強時代となる。通信分野はダイナミックに動いている。行政も事後チェック型の競争政策に移行している。
かたや放送はどうか。昨年2月、ライブドアとフジテレビの攻防が勃発。11月には楽天とTBS。その結果、結局なにごともなし。まことに安定している。放送は地上デジタルの完成に邁進しており、行政も従来型のインフラ整備政策が続く。このようにダイナミズムの異なる両分野がどう融合するのか。
通信・放送融合の議論が本格化している。政府、産業界、学界、マスコミ、いずれも意見が行き交っている。私は2月27日付け日本経済新聞「経済教室」に「二分法を抜本的に見直せ」と題する問題意識を寄稿した。インハイのストライクと思って投げたが、ビーンボールだとのお叱りも受けた。あれが危険球だあ?よけ方がヘタだぜ。この場では新聞で書けなかったもっと内角をついてみる。
2006-3-23 カテゴリー : ネット時評 , 中村 伊知哉(慶應義塾大学)
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2005-6-27
【ネット時評 : 中村 伊知哉(慶應義塾大学)】
こどもどこでもものがたり
エッフェル塔と信号機とキノコ
均整のとれたベージュ色の町並み。パリを一望するならポンピドーセンターの最上階に限る。エッフェル塔やモンパルナス・タワーは背が高すぎて、展望台は眼下が遠すぎる。程良く見渡すには、目線の低さが要る。エッフェルは偉いがエッフェル塔は高すぎる。モンパルナス・タワーは醜悪だ。登るとモンパルナス・タワーが見えなくなるからみなモンパルナス・タワーに登るのだ。
2005-6-27 カテゴリー : ネット時評 , 中村 伊知哉(慶應義塾大学)
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