2009-3-19

【地域情報化の現場から】
第38回「パソコンではじまる地域住民と学生の世代間交流~西千葉の地域SNS『あみっぴぃ』が生んだ新たな街のすがた~」

笑顔で教える大学生講師

 “西千葉”。
 千葉大学など多くの学校がある閑静な住宅街。緑豊かな駅前商店街では、地元住民と近隣の大学に通う学生たちが、今日も「こんにちは」と明るく声をかけ合い、笑顔で溢れている。パソコン教室が世代間交流のきっかけとなり、この街に新風を巻き起こした。それは、地元大学生の熱い想いから始まった。


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【地域情報化の現場から】
第37回「ユーザーがリードしてあらたなうねりへ~鹿児島テレビのNikiNikiから生まれた交流~」

鹿児島テレビ放送の本社(鹿児島市紫原)

 市街地の真向かいに巨大な活火山・桜島が迫る鹿児島。ここで地域SNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)から新たなうねりが始まろうとしている。鹿児島テレビ放送が運営するSNSから、ユーザーが主導してカフェが生まれ、大声コンテストを実施、さらに地域の産品のネット通販が始まろうとしている。そこには鹿児島に移り住んだ一人の女性の地域に向けた思いがあった。


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2009-3-09

【地域情報化の現場から】
第36回「被災地でライフラインとしての情報をつなぐ ~新潟県柏崎市の「FMピッカラ」が中越沖地震で果たした役割~」

東本町にあるFMピッカラの局舎

 2007年7月16日午前10時13分、新潟県上中越沖を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生した。日本海に面した人口9万人の柏崎市は、震度6強の激しい地震に襲われた。新潟県中越沖地震だった。被害は市内だけでも死者14人、重軽傷者1664人、全壊1114棟(※新潟県災害対策本部、2008年5月2日発表)。被災地の中心部に位置するコミュニティFM放送局「FMピッカラ」(株式会社柏崎コミュニティ放送)は、自らも被災しながら24時間体制の災害放送を行った。地震発生直後から41日間にわたる災害放送は人々の命を守り、避難生活を支え、勇気付けた。地域に密着したメディアだからこそできたこと、震災によって見えてきたものは何か。


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2009-2-16

【地域情報化の現場から】
第35回「『地域貢献』を掲げるケーブルテレビ~鳥取県米子市の中海テレビ放送」

中海テレビ放送の本社

 伯耆富士・大山を仰ぎ見る鳥取県米子市。周辺の2市4町1村をカバーする中海テレビ放送は、2009年11月で開局20年。地域密着のユニークな放送局として、地域メディアのモデルを提示している。


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2009-1-30

【地域情報化の現場から】
第34回「『私おこし』をテーマに地域人財の育成へ~高知のはちきんが支えるアウトソーシング」

業務のスリム化に取り組んでいる高知県庁

 東西約300キロ。太平洋に面する高知県は、過疎と地域経済の縮小に悩む。女性中心のNPOとさはちきんねっとのテーマは「私おこし」。地域を活性化するには自分から変わらねばならない。高知県が実施した地域版アウトソーシングは、はちきんねっとの側面支援が生んだ興味深い成功例だ。


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2008-12-17

【地域情報化の現場から】
第33回「病院の今を『見える化』~たらい回しゼロに取り組む神戸市第二次救急病院協議会の救急医療情報システム」

神戸市第二次救急病院協議会救急医療情報システムの 事務局がある神戸看護専門学校

 人口150万人の神戸市。日本全国各地で救急車のたらい回しなどが騒がれる今日、神戸市には「たらい回し」の文字がないという。救急医療現場の「今」にこだわり、救急医療の質と量の向上を目指した地域情報ネットワーク「神戸市第2次救急病院協議会救急医療情報システム」(以下、「2次救システム」)が神戸市の2次救急を支えている。こうした体制を作るには、関係者の並々ならぬ情熱があった。


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2008-4-07

【地域情報化の現場から】
第32回「北山村応援団を作ろう!~飛び地の村で自治体初のブログポータルサイト『村ぶろ』~」

北山村の風景
北山村の風景
 和歌山県東牟婁郡北山村。紀伊山地の山の中にある人口570人ほどのこの村に、7000人の応援団が押し寄せた。といってもネット上の話だ。日本初の自治体によるブログポータルサイト「村ぶろ」がその広場になった。地理的な不便さを逆手に取って、つながりの輪を広げながら、着々と全国に北山村の応援団を増やしている。そこには村長と職員のユニークなタッグがあった。


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2008-3-06

【地域情報化の現場から】
第31回「伝統×遊び×ITの街づくり~滋賀県彦根市のまち遊びケータイ~」

息をのむほど美しい彦根城周辺(右上に見えるのが彦根城)
息をのむほど美しい彦根城周辺(右上に見えるのが彦根城)
  「行く春を 近江の人と 惜しみけり」――。俳人松尾芭蕉がそう詠って愛した近江の城下町、滋賀県彦根市。 琵琶湖東岸のほとりにあるこの街で、携帯電話で観光案内をする実証実験が行われている。 「歴史のある街の魅力を深く知って、リピーターになって欲しい」――持続する観光という課題に向かって、産官学のタッグが奮闘中だ。


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2008-1-10

【地域情報化の現場から】
第30回「取材から生まれる地域の人の輪~区民レポーターが地域の情報を発信する横浜市都筑区の『つづき交流ステーション』~」

「都筑ハーベストの会」の畑で行われた芋ほり
「都筑ハーベストの会」の畑で行われた芋ほり
 港北ニュータウンを擁する横浜市都筑区のポータルサイトが住民の人気を集めている。もともと区役所のサイト運営の一部として始まった活動が、住民主体で運営する地域ポータルサイトへと生まれ変わり、現在では「区民レポーター」による独自の視点での情報発信が、住民にとって本当に価値のある情報の発信を可能にしている。インターネットを通じた地域の情報発信が、地域の人々の交流を活性化させる ―― そんな場を作るための秘訣が、都筑のポータルサイトにはあるようだ。


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2007-11-08

【地域情報化の現場から】
第29回「オープンソースで町おこし~松江市のRuby City MATSUEプロジェクト~」

JR松江駅のロータリーにある松江オープンソースラボ。横に山陰線の高架が見える
JR松江駅のロータリーにある松江オープンソースラボ。横に山陰線の高架が見える
 宍道湖に抱かれた山陰の美しい城下町、松江。観光都市として知られる松江にもう一つの顔が生まれた。それが「日本のオープンソースのメッカ」である。日本発のコンピューター言語Rubyをベースに地元の産学官で連携して支援するという試みだ。いわば「日本にシリコンバレーができるのか」というユニークなプロジェクトに注目が集まっている。


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2006-11-16

【地域情報化の現場から】
第28回 手作りSNSがコミュニケーションを活性化 ~~熊本県八代市の「ごろっとやっちろ」~~

運営主体の八代市役所
運営主体の八代市役所
 熊本県第2の都市、八代市に「ごろっとやっちろ」という地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)がある。世界的にブームになっているSNSを地域で運営しているが、なんと、このシステムは、市職員の手作り。ここでは全国版SNSとは違った暖かなコミュニケーションの世界が生まれ、ネット上で知り合った友人とリアルな場で会うオフ会では、それまで知り合う機会の無かった市民たちの新しい繋がりが生み出されている。


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2006-10-27

【地域情報化の現場から】
第27回「楽しいから、長続き」~杉並の住宅街のミニFM「ラジオぱちぱち」~

児童館に掲示された「放送中」の垂れ幕
児童館に掲示された「放送中」の垂れ幕
 東京杉並区の住宅街で、毎月第2土曜日、子供と父兄たちの楽しい声が放送されている。ミニFM局「ラジオぱちぱち」は創立して6年。費用もかけず、形式も自由。長続きの理由は「楽しい何か」をみんなで作ってきたからだ。


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2006-10-16

【地域情報化の現場から】
第26回地域の力で映画作りに取り組む~熊本市の映画革命HINAMI~

撮影現場辛島公園前交差点から見える熊本城
 撮影現場辛島公園前交差点から見える熊本城
 九州のちょうど中心に位置する熊本市。日本三名城の熊本城が、熊本市で暮らす人々見守り続けている。史跡と日常がつながっているこの街で、映画と日常をつなげるプロジェクトが始まった。「HINAMI~映画革命」、素人参加型というユニークな映画制作だ。


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2006-9-29

【地域情報化の現場から】
第25回地域に花を咲かせよう、輝きの連鎖を繋げよう
~山形県新庄市のミニFM局、FM FLOWERの挑戦~

新庄市の商店街
人通りのすくない新庄市の商店街
 山形新幹線の終着駅、山形県・新庄市。人口4万人。JR奥羽本線と陸羽東・西線が交差する「東北の十字路」のこの町に、活発なミニFM局「FM FLOWER」がある。商店主たちの心意気で、FMからインターネットラジオに発展、小都市のコミュニティの中核として健闘中だ。


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2006-9-21

【地域情報化の現場から】
第24回「今日も発信・元気だよ!」~過疎の村で、高齢者の孤独死を防ぐLモード~

川井村
川井村は、盛岡市の東の北上高地の中にある
 岩手県下閉伊郡川井村。光ファイバーともADSL(非対称デジタル加入者線)とも無縁の過疎の村で、NTT東日本のLモードが、高齢者の「命のホットライン」の役割を担っている。川井村社会福祉協議会と岩手県立大学が連携したこのプロジェクトは過疎地における情報化の意味を問いかけている。


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2005-10-20

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第23回「手作りの無線ネットワークが町中をつなぐ~長崎県長与町のNPO『にんじんネット』が実現した通信基盤~」

長崎県長与町の町並み
長崎県長与町の町並み
 長崎市から北へ約10km、北は大村湾に面し、三方を山に囲まれ起伏に富んだ地形の長崎県長与町。無線でネットワーク環境を整備するには不向きな地形の町で、NPO(特定非営利法人)が町のほぼ全域をカバーする無線ネットワーク「にんじんネット」を構築した。現在町内約15,000世帯のうち、約2.4%にあたる370世帯が加入している。

 とかく設備投資が大きな負担となりがちな通信事業をNPOが運営している背景には、情報化をツールとして町の人々のつながりを再構築し、町を活性化しようという熱い思いに裏打ちされた数々の工夫があった。


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2005-9-26

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第22回「『あるものは何でも使おう』の精神でブロードバンドを整備~長野県協同電算(JANIS)の挑戦~」


月栄村月岡地区
栄村月岡地区
 長野県・栄村。新潟県境の小さな村の40世帯が、「通信と放送の融合」の谷間に立っている。テレビが見えない山奥の村で、ブロードバンドでテレビを再送信するという意欲的な試みに日本民間放送連盟がストップをかけているのだ。

 サービスを行っている長野県協同電算は日本で初めてADSL(非対称デジタル加入者線)を商用化した会社。インターネット型のやり方が、既存放送を戸惑わせている。


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2005-9-01

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第21回「京都盆地に広がるIT決済ネット『きょうと情報カードシステム(KICS)』」

賑わいに溢れる四条通り
 1,200年余の歴史を誇る古都京都には、商店をつなぐ広域のIT(情報技術)ネットワークがある。その名も「きょうと情報カードシステム(以下KICS)」。
 発端はクレジットカードの手数料の削減と、煩雑な事務処理の合理化を目指し、連携してスケールメリットを出して解決することだった。ITの特質「つながりやすさ」を活かして、事業収益を生み出し、参加個店に分配することでKICSの事業規模は拡大し続けている。京都発地域情報化の最前線を追った。


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2005-8-29

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第20回「『映画の神様』が西条市に舞い降りた」

撮影クルーに参加する市民スタッフ
 「映画の神様は存在する。できると信じればかなわないことはない」プロデューサーの越後啓子さんは力強く、笑顔で言い切った。
 2004年11月、2市2町が合併して出来た愛媛県西条市。合併記念に市民参画型のオリジナルショートムービー、『恋まち物語』の制作に取り組んだ。製作開始が2005年4月、上映は7月31日(日)の合併記念イベントという3ヶ月半の“短期決戦”だったが、市民の2,000人以上がキャスト、エキストラ、スタッフとして協力し、空前の盛り上がりを見せた。


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2005-7-26

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第19回「顔の見える信頼関係と電子カルテで地域医療をレベルアップ『わかしおネットワーク』」

062901
 千葉県東部、九十九里浜に面した山武・東金地区。ここに通称「わかしおネット」という医療ネットワークがある。相互信頼が必要不可欠な医療連携においては、「顔の見える関係」の上にIT(情報技術)が乗っかると大きな効果があらわれる。かつては医師の備忘録的存在だった手書きカルテ、その暗黙知が電子化で形式知に変わる。その時、患者のケアにあたる多職種間に「信頼」があれば、組織や職種の壁を越えて専門知識の移転が起き、真のチームと連携が生まれる。「わかしおネット」はその実例だ。


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2005-3-01

【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第18回「山間の町を元気にした『葉っぱビジネス』」掲載

「地域情報化の現場から」を更新しました。徳島県勝浦郡を舞台に、IT活用によって山村の「葉っぱ」が高付加価値商品に生まれ変わるビジネスモデルを創造した事例を紹介します。

詳細は「地域情報化の現場から」WEBサイトをご参照ください。
http://www.nikkei.co.jp/digitalcore/local/

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