2008-12-22

情報技術で地域を拓く

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 地域情報化は明らかに次のステージに突入している。11月7日に開催された日経地域情報化大賞シンポジウム2008に参加し、この意をさらに強くした。地縁と知縁の相互作用によって、地域の問題解決の糸口が見出せるようになったのだ。これから情報技術で地域を拓くためには、新しいつながりを形成し、人的ネットワーク、知識などの資源をもやい(共有)し、創発をもたらすプラットホームの設計ができるアーキテクト型人材の育成が急務だ。
 


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2008-12-17

第33回「病院の今を『見える化』~たらい回しゼロに取り組む神戸市第二次救急病院協議会の救急医療情報システム」

神戸市第二次救急病院協議会救急医療情報システムの 事務局がある神戸看護専門学校

 人口150万人の神戸市。日本全国各地で救急車のたらい回しなどが騒がれる今日、神戸市には「たらい回し」の文字がないという。救急医療現場の「今」にこだわり、救急医療の質と量の向上を目指した地域情報ネットワーク「神戸市第2次救急病院協議会救急医療情報システム」(以下、「2次救システム」)が神戸市の2次救急を支えている。こうした体制を作るには、関係者の並々ならぬ情熱があった。


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2008-12-15

暗雲の時代に求められるコミュニケーション術

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 世界経済を暗雲が覆っている。サブプライム問題に端を発した米国経済、それに続く世界経済の停滞は今や出口が見えないどころか、底なし沼になりかねない様相すら見せ始めている。
 


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2008-12-08

児童ポルノ「ブロッキング」の悩ましいリスク~インターネットのトリレンマ(1)

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 今月6日、英国からWikipediaの更新が難しくなった(現在は回復)。ことの発端は1976年発売のスコーピオンズのアルバム「Virgin Killer」のジャケット画像が児童ポルノとみなされ、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)がwebサイトへの接続を制限(ブロッキング)したことだった。(本稿は「NIKKEI NET IT PLUS」に掲載したものです)
 


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「ネットも本も」覇権握るグーグル(下)――和解内容の詳細とわが国への示唆

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 前回、グーグルの「ブック検索」をめぐる訴訟の経緯と、それが和解に至った背景を紹介した。今回は、グーグルが年商200 億ドル(2兆円)の1%にも満たない1億2500万ドル(125億円)の和解金と引き換えに得たものを、グーグルがサイトに掲載した文章「和解で得られる利点」に基づいて説明する。和解についてのグーグルの発表資料はほかにもあるので、必要によりそれらも紹介するが、特に説明がないかぎり、引用部分はこの「和解で得られる利点」からのものである。
 


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2008-12-06

テレビ番組のネット活用促進へ、新たな制度提案・コンテンツ学会

「ネット利用調整制度に関する民間審議会」
で議論する出席者
 コンテンツにかかわる産業や政策などを総合的に研究するコンテンツ学会は、映像コンテンツのネット利用に新たなルールを提言するプロジェクトチームを設置した。有識者の意見交換を社会に公開しつつオープンに進める「民間審議会」を開催し、2009年2月に政策提言を取りまとめる。5日にその第一回会合が行われ、8人の委員が出席し議論した。  

 


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2008-12-04

「日本発」でネット社会のビジョン示せ――Web 2008 Expo開催

「日本発」を意識し、和装姿であいさつ
する広域渋谷圏クリエイターマッチング
有限責任事業組合の本荘修二代表
 「日本から世界に発信する、ウェブ時代のビジョン」をテーマに、ウェブに関連する企業の担当者や研究者、技術者らが意見を交わす「Web 2008 Expo」が3日、 渋谷区立商工会館で開幕した。同イベント実行委員会が主催し、渋谷を中心に活動するアーティストらが集う、広域渋谷圏クリエイターマッチング有限責任事業組合ほかが運営にあたっている。4日まで。  


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2008-12-01

「ネットも本も」覇権握るグーグル(上)――図書館プロジェクトで著作権者らと和解

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 グーグルは08年10月、昨年の7月に本コラムで紹介した「ブック検索」をめぐる訴訟で、作家協会などと和解したと発表した。ブック検索は書籍の全文を検索して、ユーザーの興味にあった書籍を見つけ出すサービスで、ウェブ検索サービスの書籍版と考えればよい。グーグルは、図書館や出版社から提供してもらった書籍をスキャンし、デジタル化している。訴えられたのは図書館から書籍を提供してもらう図書館プロジェクト。ハーバード大、スタンフォード大、ミシガン大、オックスフォード大、ニューヨーク公共図書館という英米の5大図書館が参加して2005年にスタートした。わが国からも昨年、慶應大学の三田キャンパスにある慶応義塾図書館が加わった。
 


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