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GIICがテレビ会議セミナー・IT「負の側面」解決へ連携呼びかけ

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 日米欧などの情報通信関連企業を中心に構成する世界情報基盤委員会(GIIC)は2日、テレビ会議システムを使ったセミナーを開き、サイバー犯罪や迷惑メールなどIT社会の「負の側面」に対応する国際的な枠組みをどう作っていくかを話し合った。
 

 GIICは1995年の発足。デジタルデバイドなど、IT社会が抱える国際的な課題を民間主導で解決していくことを目指している。新たな活動の一環としてこのセミナーを世界銀行、日立製作所と共に企画した。

 メインとなる東京会場には、日立製作所の山口光雄執行役常務、総務省の阪本泰男大臣官房企画課長、イプシ・マーケティング研究所の野原佐和子社長の3人がパネリストとして出席。テレビ会議システムを通じて、米ワシントンから世界銀行のランディープ・スーダンICT政策主席専門官が議論に加わったほか、神戸大学・岡山大学のサテライト会場からも質問が寄せられた。

 山口氏は、セキュリティー問題などIT社会の課題については、まずIT先進国が対応策を検討し、それをこれからITが普及する途上国に積極的に開示していくことが重要だと述べた。また今後新たな問題として、経済的な格差だけでない「知恵の格差」の出現や、ネット上の情報の信頼性をどう確保していくのか、バーチャル社会とリアル社会をどう交流させるか、などが顕在化してくると予想した。こうした新しい課題を解決するには、自然科学や社会科学といった領域を超え、さらに企業もビジネスの視点から参加して、幅広く議論していくことが大切だとうったえた。

 阪本氏は「課題は山積しており、もはや抽象的な議論をしているフェーズではない」と強調し、迷惑メール対策の法制化など、各国で進んでいる具体的な取り組みを出し合い、調和させていくべきではないか、と述べた。

 野原氏は、IT社会の問題を事前に予測し、解決策を講じるのは好ましくない、という考え方を示した。予測自体が難しいだけでなく、厳しいルールを作ってしまうことでイノベーションを阻害することにもつながりかねないからだ。ただ、事後対策であってもそれを速やかに行うことが大事とし、柔軟な社会制度や国際的な連携、単に情報機器の使い方を教えるのではなく自分自身で判断できるようにするための情報リテラシー教育なども重要だと述べた。

 会場となった世界銀行東京開発ラーニングセンターは、世界120カ所の拠点とテレビ会議が可能な設備を持つ。この日はフィジー諸島共和国とも結んで意見を交わす予定だったが回線事情により中止となり、図らずも更なる通信インフラ整備の必要性を感じさせる結果となった。

 このセミナーは今後も継続して開催していく予定。なお4月25日には、GIICが東京で年次総会を開催する。


GIICのWEBサイト
http://www.giic.org

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