【月例会】
勉強会「アマゾンの顧客志向とイノベーション・日本での実践」

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 日経デジタルコアは7月3日、東京・大手町の日経セミナールームで、アマゾン ジャパンの渡部一文氏(バイスプレジデント メディア事業部門長)を招いた月例勉強会を開いた。「アマゾンの顧客志向とイノベーション・日本での実践」と題し、同社の書籍販売事業や、2007年11月から米国で販売している電子書籍リーダー「Kindle(キンドル)」の現状などについて語ってもらった。
 

 書籍販売の面では、本の内容の一部をAmazon.co.jpで読める「なか見!検索」を導入する日本の出版社が増えていることや、日米の利用時間のピークの違い(米国では朝8時前後なのに対し、日本は夜10時から午前2時)などを解説した。

 また、Kindleの実物を操作しながら、表示文字を拡大できる機能や音声読み上げ機能を紹介。「米国での購入者の半分は40代以上で、文字を拡大して本を読むためにKindleを購入する、というニーズがあった」と話した。Kindleがヒットした要因について会場参加者から質問されると、「使い方が簡単で、コンテンツが豊富なこと。最新ベストセラーも大半がそろっている」と分析した。

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 2008年の米大統領選前にはオバマ、マケイン両候補の夫人の自伝をそれぞれKindleで販売。当選後にオバマ夫人の自伝だけを印刷して出版した事例を示し、Kindleが出版業界のローコスト化に貢献できることをアピールした。一方で「米国と違い、日本の出版物は書籍の電子ファイル形式が実に多様」と、もし日本でKindleのサービスを展開する場合の課題も挙げた。

 講演後の質疑応答では、Kindleが新聞コンテンツの配信にも用いられていることから、新聞業界へのインパクトについても質問が飛んだ。渡部氏は「紙の新聞が移行するというよりも、新聞の新しい市場を提案することになるのではないか。例えば、Kindleなら旅行先でも朝になると愛読紙が自動的に届き、読むことができる」と述べ、世界的に厳しくなりつつある新聞業界にとって、プラスになるという見方を示した。

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