【デジタルコア・ニュース】
EU、単一の「欧州情報空間」目指す――総務省とシンポ

ファビオ・コラサンティ氏
講演する欧州委員会のファビオ・コラサンティ情報社会総局長

 総務省と欧州委員会は21日、都内で「日EU・ICTシンポジウム」を開催した。「ワイヤレス・ブロードバンドの技術動向とビジネスモデル」をテーマに、無線ネットワークの活用へ向けた政策やテクノロジー、新しいサービスなどについて意見を交換した。

 総務省の有冨寛一郎総務審議官が国内の無線ネットの概要を解説したあと、欧州委員会のファビオ・コラサンティ情報社会総局長が基調講演を行った。
 EUが目指す情報社会の理想像についてコラサンティ氏は、「単一の『欧州情報空間』とでも言うべきもの。また、それは包括的な、つまりすべての人にその恩恵がもたらされるものでなくてはならない」とイメージを披露。その実現には無線技術が欠かせないとして、電波政策の重要性を強調した。「新しいデバイスやサービスは次々出てくるが、周波数の配分は当局による意志決定にかかっており、どうしても遅れがちだ」と指摘し、電波政策の革命的とも言える近代化が必要だと主張した。その例として、免許不要で利用できる電波帯域の開発や、周波数のトレードのような市場原理の導入を促していくことなどを挙げた。
 続くパネルディスカッションでは、日欧の行政担当者や通信事業者、技術者らが意見交換を進めた。司会は日経デジタルコア事務局の坪田代表幹事が務めた。
 このディスカッションには、欧州委員会情報社会総局のルプレクト・ニーポルド無線スペクトラム政策課長が参加した。司会者が、第3世代携帯電話の周波数割り当ての際、イギリスやドイツなどでオークション方式を用いたところ通信事業者が莫大な負担を強いられたことについて意見を求めると、「オークション方式そのものは間違ってはおらず、当局の判断は正しかったと思う。しかし、配分すべき電波資源が足りずに値段上がってしまった。一方でそれが周波数のトレードといった考え方を生み出すきっかけにもなった。ITバブルの崩壊と重なるなど、タイミングも悪かったのではないか」という見方を示した。

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