【ネット社会アーキテクチャー研究会 : 世界情報通信サミット】
NGNめぐり産学官の代表者が意見交換 ミッドイヤーフォーラム開催

midyear2006.jpg
討論に臨む参加者

 9月4日、東京・大手町で「世界情報通信サミット2006 ミッドイヤーフォーラム」を開催した。約100名のデジタルコアメンバーと400名を超える受講者が見守る中、「次世代ネットワークの展望」をテーマに、産学官の代表者が次世代ネットワーク(NGN)のあり方をめぐり意見を交わした。

 この日参加したのは、日本のインターネットの生みの親である村井純慶応大学環境情報学部教授、通信キャリアからNTTの雄川一彦次世代ネットワーク推進室担当部長、KDDIの三澤康巨技術渉外室企画調査部長、日本テレコムの弓削哲也専務執行役員CTO、総務省で関連行政を担当する渡辺克也電気通信技術システム課長ら。NGNの実施によりその事業展開に影響が懸念されているインターネット接続事業者からはインターネットプロバイダー協会の立石聡明副会長も議論に加わった。日経デジタルコアからは、学識経験者として國領二郎慶応大学総合政策学部教授、関口和一日本経済新聞社論説委員がパネリストを、「ネット社会アーキテクチャー研究会」の主査を務める荒野高志氏と坪田知己デジタルコア事務局代表幹事が司会進行役を務めた。
 さらにフリーディスカッションでは村上輝康野村総合研究所理事長、会津泉ハイパーネットワーク社会研究所副所長、根来龍之早稲田大学IT戦略研究所所長、金正勲慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構助教授ら、日経デジタルコアメンバーも積極的に質問して議論を盛り上げた。
 NGNは、多様なアプリケーションを安全な環境で実現させるものとして期待を集める一方、インターネットが築いてきた自由でオープンな文化に水を差してしまうのではないか、という懸念もある。これに対し、各通信キャリアからは「広くインタフェースを開示して実証実験を進める(NTT)」「テレコムとインターネットとの『いいとこ取り』だ(KDDI)」「ソフトバンクグループ全体で、多様なコンテンツと連携したサービスや固定・移動通信の融合などをオープンに進めていく(日本テレコム)」と反論があった。ほかにも、パネリスト、デジタルコアメンバーからは「ユーザーにとって選択肢が狭まり、高コストになるのでは」「各事業者のNGN同士の相互接続は保障されるのか」「日本独自の技術になってしまい、国際競争力を失うのではないか」など不安や懸念材料が示された。
 村井氏は「インターネットを支えているの通信キャリアだけではない。職場や家庭でネット接続をサポートしている人を含め、無数の人がそこに加わっている。ネットの問題解決を行政やキャリアなど、誰かに任せるという姿勢ではなく、私たちすべての問題として大きな視点でとらえるべきだ。すべてをNGNにするのではなく、『NGNフリー』なインターネットもきちんと残していくことが大事」と主張。通信事業者からの問題解決であるNGNの意義を認めつつも、それ以外の立場で考えられた取り組みの登場に期待を寄せた。

<詳細なレポートは後日アップします>

NIKKEI NETの記事http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITba004004092006

日経コミュニケーションの記事http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060904/247120/

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://www.nikkeidigitalcore.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/133

コメント一覧

メニュー